ホテル滞在中にトラブルに遭遇することは、誰にとってもストレスを感じる体験です。
せっかくの旅行や出張が台無しになる可能性があります。
このようなケースに備え、事前にクレームの仕方を知っておくことで、冷静に対処して問題を迅速に解決することが可能です。
そこで本記事では宿泊客の方向けに、ホテル滞在中に遭遇しやすいトラブルと、クレームの伝え方について具体的に解説していきます!
2023年12月には旅館業法が改正され、過度なクレームは「カスハラ」を理由に宿泊を拒否される可能性もあります(旅館業法とは)。
この記事を参考に、正しくホテルに対応を求めるようにしましょう。
まずは、よくあるホテルでのトラブルについて詳しく見ていきましょう!
クレームの仕方はこちら(スキップします)
ホテル滞在中によく起こるトラブルは?
客室に関する問題・トラブル
ホテルでのトラブルの中でも、客室に関する問題は非常に多いです。
例えば、部屋が予約内容と違っていたり、清掃が行き届いていなかったりすることがあります。
とくに長時間のフライトや移動の後に、このような問題に遭遇するとストレスが倍増します。
まず、部屋に入ったらすぐに予約した内容と一致しているか確認しましょう。
もしも違っている場合は、フロントに連絡し、速やかに対応を求めてください!
また、清掃があまりにも不十分な場合も同様に、すぐにフロントに連絡し、問題点を具体的に伝えましょう。
客室の設備が故障している場合、例えばエアコンやテレビが動かない、シャワーの水圧が弱いなどの場合も、同様にフロントに連絡して修理や交換をお願いした方が良いです。
具体的な問題点を写真で記録しておくと、後々のトラブル解決に役立つことがあります。
サービスに関する問題・トラブル
ホテルのサービスに関する問題も、滞在中に頻繁に発生するトラブルの一つです。
例えば、ルームサービスが遅れていたり、注文した料理が間違っていたりすることがあります。
また、スタッフの対応が不親切だったり、必要な情報を提供してくれなかったりする場合もあるでしょう。
このような場合、まずは冷静に状況を説明し、適切な対応を求める必要があります。
フロントデスクやコンシェルジュに連絡し、問題点を具体的に伝えましょう。
例えば、「ルームサービスの注文がまだ届いていない」や「提供された料理が注文内容と違う」といった具合です。
また、スタッフの対応に不満がある場合も、具体的な事例を挙げて改善を求めることが大切です。
可能であれば、メールや書面での記録を残しておくと、後々の対応がスムーズになることがあります。
そのほかの問題・トラブル
そのほかのトラブルとして、施設の利用に関する問題や、周囲の騒音に関する問題が挙げられます。
例えば、ホテルのジムやプールが利用できない、Wi-Fiが繋がらない、周囲の部屋からの騒音が気になるといったケースです。
このような場合も、まずはフロントに連絡し、状況を説明して解決策を求めましょう。
例えば、「ジムが閉鎖されているため代替のフィットネス施設を紹介してほしい」や「Wi-Fiの接続が不安定なので改善してほしい」といった具体的な要望を伝えることが重要です。
騒音問題の場合、可能であれば静かな部屋への移動を依頼することも一つの方法となります。
また、耳栓などの提供をお願いするのも一つの手です。
こうした対処法を知っておくことで、予期せぬトラブルにも柔軟に対応できるようになります。
参考記事
トラブル発生時の初動対応はどうする?
ホテル滞在中にトラブルが発生した場合、最初の対応がその後の解決に大きく影響します。
初動対応を適切に行うことで、問題を迅速かつ円滑に解決することが可能です。
まず慌てずに冷静になり、状況を正確に把握して、適切な対応を行うための準備を整えましょう。
ここでは、トラブル発生時にまず行うべき初動対応について具体的に説明します。
まずは落ち着いて状況を確認する
トラブルが発生した際、まずは落ち着いて状況を確認することが重要です。
パニックに陥らないよう深呼吸し、問題の具体的な内容を把握します。
例えば、部屋の設備が故障している場合、どの設備がどのように故障しているのかを詳細に確認するのが必須です。
また、サービスに問題がある場合は、具体的な問題点を整理します。
冷静に状況を把握することで、適切な対処法を考える余裕が生まれます。
さらに、ほかの宿泊客やホテルスタッフに影響が及ぶ場合は、その範囲も確認しておくとよいでしょう。
証拠を集める
次に、トラブルの証拠を集めることが重要です。
具体的には、問題の箇所や状況を写真や動画で記録します。
例えば、部屋の清掃が行き届いていない場合や設備が故障している場合、その状態を写真に収めておくとよいでしょう。
また、サービスに関する問題であれば、対応したスタッフの名前ややり取りの内容をメモに残すことも有効です。
これらの証拠は、後々のクレーム対応で重要な役割を果たします。
記録を残しておくことで、問題の解決がスムーズに進む可能性が高まります。
直ちにフロントに連絡する
状況を確認し、証拠を集めたら、直ちにフロントに連絡します。
問題が発生した時点で速やかに対応を求めることで、解決が早まる可能性が高まります。
フロントスタッフには、具体的な問題点とその状況を丁寧に説明すべきです。
例えば、「エアコンが動かないため、部屋が非常に暑い」といった具体的な問題点を伝えましょう。
また、集めた証拠を提示することで、問題の深刻さを理解してもらいやすくなります。
迅速な対応を求めるためにも、落ち着いてかつ的確に情報を伝えることが重要です。
ホテルへのクレームの正しい伝え方を解説
トラブルが発生した際、クレームの伝え方も重要なポイントです。
適切にクレームを伝えることで、ホテル側の対応が迅速かつ的確になる可能性が高まります。
ここでは、クレームを効果的に伝えるための具体的な方法について説明します。
丁寧に、具体的に伝える
クレームを伝える際には、丁寧な言葉遣いで具体的に問題点を説明することが重要です。
決して感情的にならず、冷静に事実を伝えましょう。
例えば、「部屋の清掃が不十分であるため、改善をお願いしたい」といった具体的な要望を述べます。
また、具体的な問題点やその影響を明確にすることで、ホテル側も状況を理解しやすくなります。
丁寧に対応することで、ホテルスタッフとのコミュニケーションが円滑に進み、問題解決がスムーズに進む可能性が高くなるでしょう。
令和5年12月13日に旅館業法が改正され、ホテルはカスタマーハラスメント(カスハラ)を理由に宿泊を拒否できるようになりました。
厚生労働省が旅館業法について解説したページによると、「新たな拒否事由に該当するものの例」として以下の3つを挙げています。
・不当な割引、契約にない送迎等、過剰なサービスの要求
・対面や電話等により、長時間にわたり、不当な要求を行う行為
・要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が不相当なもの等
これらに当てはまる要求はしないようにしましょう!
一方で、営業者の故意・過失により損害を被り、何かしらの対応を求める場合(手段・態様が不相当なものを除く)等は「新たな拒否事由に該当しないものの例」として挙げられています。
旅館業法の改正については、以下のページも参考になります!
ホテルの宿泊客が多い各都市が、それぞれ広報活動をしています。
(愛知県)旅館業における宿泊拒否の制限
(大阪府)宿泊を拒む場合の対応について
(京都市)令和5年旅館業法等の一部改正について
(法令検索)旅館業法全文
具体的な解決策を併せて提案する
クレームを伝える際には、具体的な解決策を提案することも効果的です。
例えば、部屋の設備が故障している場合、「別の部屋に宿泊させてほしい」といった具体的な要望を伝えます。
また、サービスに関する問題であれば、「改善策を講じてほしい」といった具体的な提案をすると良いでしょう。
解決策を提案することで、ホテル側も具体的な対応策を講じやすくなります。
ただし提案する際には、現実的で実行可能な解決策を伝えることが大切です。
クレームの内容を記録として残す
クレームを伝えた後は、その内容や対応状況を記録に残しましょう。
例えば、メールでクレームを伝えた場合は、消去せずに保存しておくべきです。
また、電話でクレームを伝えた場合も、その内容をメモに残すとよいでしょう。
これらの記録は、後々の対応に役立つだけでなく、万が一のトラブル再発時にも重要な証拠となります。
記録をしっかりと残しておくことで、問題解決が円滑に進む可能性も高まります。
トラブルを未然に防ぐ方法は?予防策を解説!
ホテル滞在中にトラブルを避けるためには、事前の準備が非常に重要です。
旅行の計画段階から適切な対策を講じることで、滞在中のトラブルを未然に防げます。
事前にホテル予約サイトでレビューを確認する
ホテルを選ぶ際には、事前にほかの宿泊客のレビューを読むのが非常に重要です。
多くの旅行情報サイトやホテル予約サイトでは、実際に宿泊した人々の評価やコメントが掲載されています。
これらのレビューを参考にすることで、ホテルの実際の状況やサービスの質を事前に把握できます。
とくに大量の悪い評価(しかも似たような指摘)がある場合は、注意が必要です。
例えば、部屋の清潔さやスタッフの対応に関する否定的な意見が多い場合、そのホテルを避けることを検討するべきです。
また、具体的な問題点やトラブルの発生頻度についても確認すると良いでしょう。
レビューをしっかりと確認することで、滞在中のトラブルを避けるための重要な手がかりを得られます。
予約時に要望を明確に伝える
ホテルを予約する際には、自分の要望や希望を明確に伝えるのが大切です。
例えば、静かな部屋を希望する場合や、特定の設備が必要な場合は、事前にその旨をホテルに伝えておくことで、滞在中の不便を避けられる可能性があります。
予約フォームの特記事項欄や、直接ホテルに連絡して要望を伝えると良いでしょう。
このように事前に要望を伝えておくことで、ホテル側も対応しやすくなり、トラブルの発生を未然に防げます。
また、チェックイン時にも再度確認することで、要望が正しく伝わっているかを確認できるはずです。
ただし要望はあくまでも常識の範囲内で行いましょう!
不当な要求は、カスハラにあたるとして宿泊を拒否される可能性もあります。
旅行保険に加入する
旅行保険に加入することも、トラブルに備えるための重要な対策の一つです。
旅行保険は、滞在中の事故や病気、盗難などのトラブルに対して経済的な補償を提供します。
とくに海外旅行の場合は、医療費が高額になることもあるため、旅行保険に加入しておくことで安心感が得られます。
また、トラブルが発生した際に保険会社のサポートを受けられる点も大きな利点です。
旅行保険の加入は、事前の準備として非常に重要であり、万が一の事態に備えておくことが大切です。
保険内容や補償範囲をよく確認し、自分に合ったプランを選ぶようにしましょう。
【まとめ】ホテルへのクレームは冷静・丁寧・具体的に
いかがでしたでしょうか?
ここまで見てきた通り、ホテル滞在中のトラブルを避けるためには、事前の準備も大切となります。
万が一トラブルが発生した際には、冷静にクレームを伝えて、問題を速やかに解決することが重要です。
また、クレームを伝える際には、丁寧かつ具体的に問題点を説明し、解決策を提案し、記録を残すことが大切です。
これらの対策を講じることで、ホテル滞在中のトラブルを最小限に抑え、快適な旅を楽しむことができるでしょう!
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