ホテルでの滞在中に頭痛や腹痛に悩まされたら、どうすればいいのでしょうか?
ホテルでは頭痛薬や腹痛薬(鎮痛薬)を用意しているのでしょうか?
この記事では、ホテルのフロントで薬はもらえるのか詳しく解説します。
【結論】基本的にホテルで薬はもらえない
旅先での不調に備えて、多くの方がホテルに常備薬の用意を期待されるのではないでしょうか。
しかし、意外にも、ほとんどのホテルでは宿泊客への薬の提供を行っていません。
実は、これには法的な理由があるのです。
薬事法第24条により、医薬品販売の許可を持たない者が薬を販売したり渡したりすることは禁止されています。
つまり、ホテルスタッフが直接薬を提供すると、法律違反となってしまうのです。
(医薬品の販売業の許可)
第二十四条 薬局開設者又は医薬品の販売業の許可を受けた者でなければ、業として、医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列(配置することを含む。以下同じ。)してはならない。(後略)
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
ホテル側としても、お客様の体調不良を心配し、できることなら薬を用意したいところです。
しかし、法令順守の観点から、残念ながらそれは叶いません。
ちなみに、体温計は貸してもらえることが多いです。
体温から健康状態を把握したい方は、フロントに電話してもいいでしょう。
ホテル到着前は薬の確認が必須!忘れたときは購入がおすすめ
ホテルでの薬の提供が難しいことを踏まえると、自身で必要な薬を準備しなければなりません。
まず、ホテル滞在前は宿泊日数に応じて必要な薬の量を見積もりましょう。
通常の服用量に加え、予備も含めておくと安心です。
これは自分のためだけでなく、同行者が思わぬ体調不良に見舞われた際にも役立つかもしれません。
同行者の体調不良は、せっかくの旅行計画に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、基本的な薬を余分に持参することで、万が一の事態にも対応できるでしょう。
もし薬の持参を忘れてしまった場合でも、多くの場合は旅先のドラッグストアや薬局で必要な薬を購入できます。
ちなみに、最近ではコンビニでも薬が買える店舗が増えています(5割を超える人がコンビニで医薬品を取り扱ってほしいと答えており、それに応えつつあります)。
ホテル近くのコンビニで薬が売っていないか確認するのも良いでしょう。
非常に体調が悪い緊急事態ではどうする?
ホテルに滞在中、頭痛などが酷くなり、持参した薬でも対処できないような状況に陥った場合、決して我慢せずにフロントへ連絡することをおすすめします(中には命にかかわる原因が隠れている可能性もあります)。
確かに、ホテルでは法律の問題から直接薬を提供することはできません。
しかし、フロントスタッフは宿泊客の安全と快適さを最優先に考えています。
彼らは地域の医療機関に関する情報を持っており、適切な病院を紹介したり、緊急性が高い場合は救急車の手配を行ったりできます。
とくに夜間や休日は、一般の医療機関が閉まっていることが多いため、フロントの助言が非常に役立つでしょう。
彼らは24時間対応の医療機関や、近隣の夜間診療所についての情報を提供できる可能性があります。
ちなみに
厚生労働省が公開した「こんな時は迷わず119へ」というページに「このような症状の時はすぐに救急車を呼びましょう」という解説がされています。
当てはまるときは、ホテルスタッフに症状を訴えて相談しましょう。
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